診療内容

       
  当院の治療方針

  ●アレルギー性鼻炎

   空中に漂うアレルゲン(アレルギーをひきおこす物質、抗原ともいう)が鼻の粘膜に付いてアレルギー反応を起こし、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった
   症状を起こします。 これがアレルギー性鼻炎です。アレルゲンが花粉である場合には花粉症とも呼ばれます。

  ・アレルゲンの特定

   当院では血液検査で調べます。アレルゲンがわかればそれを避ける方法もわかりますし、症状の出る時期の検討が付く点、役に立ちます。


  ・薬物療法

   抜本的にアレルギーを治す薬はいまのところありません。薬を使って症状を抑える薬物療法が中心になります。 内服薬・点鼻薬・点眼薬など抗アレ
   ルギー剤を組み合わせて治療を行います。感作療法は当院では行っておりません。

  1)薬を使う期間、季節前からの服用
    症状の出る季節がはっきりしている方には、症状が出る前からの服用をおすすめしています。症状が出てから治療するよりも軽くてすみますので
    重症の方におすすめです。

  2)薬をやめる時期
    アレルゲンあるいは症状のでる季節がハッキリしている方には症状の出る季節に限定して使います。時期のハッキリしない方の場合、薬を休んで
    いいかどうかの判断は難しいところです。よくなったら薬を休んでみることも一手です。一年中通して症状のある方には、薬を飲み続けることをおす
    すめします。妊娠された場合には基本的に中止としますが、患者さまごとに相談いたします。

  ・CO2レーザーによる鼻粘膜焼灼術
    薬物治療に反応しない重症な鼻炎の場合、鼻粘膜の一番大きな体積を占める下鼻甲介と呼ばれる部分の粘膜を焼いて体積を縮める治療を行い
    ます。アレルギーの反応の場が小さくなるため、アレルギー症状の発症も抑えられます。

   
       
     ●中耳炎●

   鼓膜の内側の中耳という場所に炎症が起こって膿がたまる病気です。
   風邪で鼻やのどの炎症を起こしたときに起こりやすい病気です。

  ・原因は?

   鼻やアデノイド(鼻の奥にあります)の炎症を起こした細菌が耳管(耳と鼻をつないでいる管)を伝わって中耳に侵入することが原因と考えられていま
   す。
   つまり鼻炎や副鼻腔炎またはアデノイドの炎症が先に起こって2次的に中耳炎が起こります。

  ・治療は?

   飲み薬(抗生剤、痛み止め、はなみずのお薬など)、点耳薬(耳に入れる液体のお薬:抗生剤やステロイド)などで治療します。

   重症な場合や、滲出性中耳炎になると飲み薬や点耳薬に加えて、鼓膜切開が必要な場合があります。繰り返す場合は鼓膜に直径1mmぐらいのチュ
   ーブを数ヶ月入れておきます。

   ●難聴、耳鳴●

   ・突発性難聴

    突発性難聴は、突然に片耳または両耳の聞こえがひどく悪くなる病気です。

    難聴が軽度で、とくに低い音が聞こえないタイプは低音障害型急性感音難聴と呼ばれます。朝起きたら聞こえなかった、耳鳴がする、耳がふさがった
    ような感じがする、などが主な症状です。

    ▼入院して点滴
    ステロイド剤を含む効果の強い薬を非常にたくさん使用します。副作用(一時的な糖尿病、胃潰瘍など)をコントロールするため入院して点滴を行います。
    当院は入院設備がありませんので、他施設を紹介します。入院期間は1週間前後です。

    ▼外来で点滴
    副作用を予防するための薬や検査しながら、ステロイド剤を含む点滴を外来で行います。効果のあるなしにより、 入院をすすめたり外来での飲み薬中心
    に切り替えたりします。点滴の期間は1〜5日程度です。

    ▼外来で飲み薬
    副作用を予防するための薬や検査をしながら、ステロイド剤などを処方します。

    ▼治療しない
    いつ起こったかハッキリしない難聴・耳鳴などでは特に治療せず経過を見るだけとすることもあります。
    発症から1,2 週間以内の治療が有効なことがわかっています。 1ヶ月もたつと治療しても効果の上がらないことが多くなります。
    どのような治療法が望ましいかは、患者様の考え方や事情にもよります。ご相談ください。

   ・耳鳴症

    人それぞれに症状が異なります。聴力検査を参考にしながら治療を勧めます。いつ起こったかハッキリしない難聴・耳鳴などでは特に治療せず経過を見る
    だけとすることもあります。


   
       
     ●めまい●

   
めまいは、さまざまな原因で起こります。
   それらの原因ごとに、耳の病気、脳の病気、その他の病気に大きく分けられます。聴力検査、平衡機能検査、重心動揺計などを駆使して原因をつきとめます。
   以下に代表的な耳が原因のめまいを示します。

   良性発作性頭位めまい症
   めまい患者さんの20〜40%程度がこの病気で、耳の異常が原因で起こるめまいの中で最も多い病気といわれています。
   朝、寝床から起き上がるときなどに、頭を動かしたり、頭がある特定の位置に移動したりすると回転性めまいが起こります。
   めまいは次第に悪化し、すぐに軽快し消失します。
   持続時間は数秒から数十秒くらいです。
   めまいを繰り返すと、徐々にめまいの症状は軽くなり、消失します。

   メニエール病
   発作時のめまいは回転性で激しく、吐き気や嘔吐を伴います。
   また、同時に難聴や耳鳴りが起こる場合もあります。
   めまいは、数時間から1日、またはそれ以上持続した後、治まります。
   難聴はめまいが起こると悪化し、めまいが治まると、正常に戻るか軽快します。
   ただし、メニエール病が進行すると次第に悪化し、徐々に聴力の改善がみられなくなり、重度の難聴になることもあります。
   また、これらの症状は繰り返し起こり、その頻度は週1回から年数回とさまざまです。

   前庭神経炎
   突然、激しい回転性めまいが起こり、悪心、嘔吐を伴い、通常2〜3日続きます。
   難聴や耳鳴りはありません。
   その後、少しずつめまいは改善していきますが、発症から1週間程は歩行が困難です。
   3週間程でめまいはほぼ治まりますが、動くときはふらつきが生じやすく、6カ月経過後も半数近くの人でふらつきがみられます。

   めまいを伴う突発性難聴
   ある日、突然耳の聞こえが悪くなります。
   約半数の人で回転性めまいを起こしますが、このめまいが激しいと難聴に気付かないこともあります。
   難聴の程度はさまざまですが、一般的にめまいを伴うほど悪く、その回復も悪くなります。
 
   外リンパ瘻(ろう)
   急激な圧の変動(飛行機に乗ったときや水中に潜ったとき、鼻を強くかんだ後など)によって
   回転性めまいや難聴、耳鳴り(水の流れるような音)、耳がつまった感じなどが起こります。
   これらの症状があらわれる直前に、パチッというはじける音が聞こえる場合もあります。

   中耳炎によるめまい
   浮動性めまいや平衡障害が多く、激しいめまいは多くはありません。
   中耳(ちゅうじ)の炎症が内耳(ないじ)に及ぶと、前庭(ぜんてい)などの内耳の働きが異常となり、めまいが起こります。
   中耳から内耳への炎症は徐々に進行するため、急激な回転性めまいは起こりにくいと考えられます。